ゼリア新薬から発売されているドルマイシン軟膏、ドラッグストアなどでも手ごろな値段で購入することができる上、かなり以前から存在し、広く知られているため、家庭に常備している人も多くなっています。

では、このドルマイシン軟膏はニキビケア用の軟膏として利用することができるのでしょうか。

ドルマイシン軟膏に配合されている成分や効果効能から、ニキビケアに役立てることができるのかどうかを見ていきましょう。

ドルマイシン軟膏とはどのような塗り薬なのか

まずはドルマイシン軟膏の有効成分、効果などからドルマイシン軟膏がどのような役割を果たすことができるのか、どのような薬なのかを確かめていきましょう。

ドルマイシン軟膏の効果効能

ドルマイシン軟膏は、化膿や靴擦れ、唇などの乾燥や火傷などの治療改善に効果があるとされています。

軽い傷などをつくってしまって医者に行く時間がないと言う人には、とても頼りになる常備薬と言えるでしょう。

そしてニキビやニキビ跡にも効果があるといわれています。

ドルマイシン軟膏に含まれている有効成分

ドルマイシン軟膏にはコリスチン硫酸塩バシトラシンという2つの抗生物質が有効成分として含まれていて、さまざまな皮膚炎や皮膚のトラブルに対処できます。

これらの2つの成分は、皮膚に存在する細菌のタンパク質合成を阻害することによって細菌を撲滅するという働きがあります。

コリスチン硫酸塩はグラム陰性菌や緑膿菌に有効で、バシトラシンはペニシリンに近い効果を発揮して、陰性菌に効果的なのです。

ですから、アクネ菌という細菌が原因となるニキビにも有効性を表します。

※アクネ菌については「ニキビの原因アクネ菌とは?メカニズムを知ってニキビを防ごう」でもくわしく説明しています。

アクネ菌だけでなくマラセチア菌も殺菌することができるので、顔のニキビだけでなく背中ニキビにも効果があります

背中ニキビは非常に手入れのしづらい部位なので悪化しやすいものです。

そんな背中ニキビを早急にケアできる薬品はとても重宝ですよね。

ですが、広範囲にわたる背中ニキビには、ドルマイシン軟膏の量などを考えると適さない事もあるでしょう。

他にも添加物として、保湿作用のある白色ワセリンや保護剤としての効果がある流動パラフィンなどが混合されています。

ドルマイシン軟膏の使用法

ドルマイシン軟膏は、1日に1回〜3回程度適量を患部につけます

又は、ガーゼにつけるようなやり方も良いでしょう。

元々肌が弱い人は、少量からスタートさせて徐々に適量をつけていくのも良いです。

また、患部の範囲が広い人はドルマイシン軟膏では対応できかねるため、控えた方が良いですね。

さらに、医師の治療をすでに受けていて現在進行形の人は、医師から処方された薬品を優先的に使用したり、ドルマイシン軟膏との併用は大丈夫なのかを医師に確認したりしましょう。

自己判断で医師から指導されている薬品をやめてしまったり、勝手にドルマイシン軟膏に切り替えたり併用したりするとニキビをひどくさせてしまう原因になります。

ドルマイシン軟膏の副作用

ドルマイシン軟膏は抗生物質を配合している塗り薬なので、副作用という側面に気をつけなければならないのも事実です。

また殺菌性が非常に強いため、その後の肌の状態が悪化してしまうというケースも少なくありません。

副作用の注意点とアフターケアどちらも考慮しながら使用する必要があるでしょう。

アレルギー症状を引き起こす

ドルマイシン軟膏は、非常に高い効果を発揮する分、肌への刺激が強いというデメリットもあります。

肌刺激が強いため発疹や痒み、痛みやかぶれを起こす場合があります。

今まで何らかの薬品を使用して肌に刺激やかゆみがあったという人は、使用には細心の注意ははらう必要がありますね。

花粉症の時期やストレスが溜まっている時期は肌のバリア機能が低下しやすい状況にあるため、注意が必要でしょう。

また、ニキビができやすい状態の抵抗力の弱い敏感肌の人も注意が必要です。

女性は妊娠中、授乳中にも注意

抗生物質を2種類も配合しているため、効果は高くても女性は妊娠中や授乳中などには注意しなければなりません。

こうした抗生物質などを含む薬品はいくら塗り薬と言え皮膚から吸収されて体内に入り込みやすくなるため、胎盤や母乳を通じて胎児や乳児に悪影響を与えるリスクが否めません。

実際に妊娠中や授乳中に風邪や頭痛などで処方してもらう薬品は医師といえどもかなり慎重に行われるため、自分でセレクトするという事になれば余計に注意が必要となるのです。

自分だけでなく大切なお子様の健康を害する可能性を回避するためにも、妊娠中や授乳中には、特に気をつけてドルマイシン軟膏を使用することが必要でしょう。

高い殺菌性があるための肌乾燥

殺菌性の強い塗り薬に共通して言える事が、肌が乾燥しやすくなるという点です。

ドルマイシン軟膏には保湿効果のある白色ワセリンが含まれてはいるのですが、もともと水分量の少ない乾燥肌の人にとってはこれだけでは肌は潤い力に欠けるでしょう。

ドルマイシン軟膏も塗った後で肌が非常に乾燥しやすくなるため、逆にニキビができやすい肌の状態になってしまう懸念もあります。

なぜ乾燥がニキビを誘発してしまうかと言う事ですが、乾燥した肌は外部刺激からの刺激を直に受けやすくなるために、肌の生まれ変わりであるターンオーバーを乱してしまうのです。

ターンオーバーの乱れがニキビだけでなく、ニキビ跡までひどくしてしまうでしょう。

そのようなメカニズムを踏まえると、ドルマイシン軟膏をつけた後は肌に保湿を十分に補う必要がある事が分かりますね。

ドルマイシン軟膏をつけてニキビが改善されても、一方では保湿中心のニキビケアも並行していかなければならないのです。

目などに入らないように

 まれではありますが、皮脂腺の少ない目周りにもニキビが発生する事はあります。

ですが、誤ってドルマイシン軟膏が目の中に入ってしまうのは目の機能を低下させてしまう事にもなりますので、目周りにつける事はやめましょう

実際に、ドルマイシン軟膏の注意点として、“目に入らないように注意し、誤って目に入ってしまったら水やぬるま湯で即座に洗い流してください”と記載されています。

他にも鼻腔粘膜などの弱い部位にも刺激をもたらしてしまう可能性が高いため、鼻の中付近にできるニキビ疾患にはつけない方が良いでしょう。

こうした部位のニキビにつける事で余計にバリア機能を低下させて、ニキビをより一層ひどくしてしまう事は否めません。

つけられる範囲が限られてしまうと、ニキビに特化した対応が限定されてしまうのです。

ニキビケア専用のスキンケアがおすすめ

上記のように、ドルマイシン軟膏はニキビケアに使用する際に、数々の不安材料がついて回ります。

ニキビをきれいに治すつもりが逆に肌の状態やニキビを悪化させ、取り返しのつかないニキビ跡や肌荒れを引き起こしてしまう可能性も大きいのです。

そこでおすすめなのがニキビケア専用のスキンケア商品です。

ニキビケア専用のスキンケアであればいくつものニキビ改善効果に加え、肌の状態を健康にし美しい肌を目指すことができるのです

ニキビケア専用のスキンケアのメリット

ニキビケア専用のスキンケアのメリットは以下の通りです。

どのメリットを見ても、ニキビの根本に作用してニキビのできにくい肌に戻してくれる効果が十分に期待できるでしょう。

また、2次トラブルであるニキビ跡になりにくいケアも含まれているため、ニキビ予防からアフターケアまで隙のないケアが期待できるのです。

  • 高い保湿効果で肌をしっかりと保湿、皮脂量をコントロール
  • 美肌効果のある成分が豊富で肌環境を正常化
  • 無添加低刺激で肌にダメージを与えないスキンケア
  • 美白効果でニキビ跡の原因となるメラニンにも対処

これらの効果はすべてニキビに悩む人に対しての適切なケアです。早めにスタートさせる事がドルマイシン軟膏を使わずにニキビに対処できますね。

まとめ

ニキビに効果的と言われているニキビの市販薬は数種類あります。

その中のひとつにドルマイシン軟膏があげられるでしょう。

ですが、ニキビの根本的な原因をしっかり改善してニキビのできにくい肌の土台作りをしてくれるのは、ニキビケアだという事がご理解いただけたかと思います。

このようにニキビケアをするのであれば、ドルマイシン軟膏よりもニキビケア専用のスキンケアの方が保湿やターンオーバーのバランスを整えるなど、たくさんのメリットを得ることができます。

ニキビに悩んでいたら、まずはニキビケア専用のスキンケアを徹底しておこない、肌に優しいケアをしていくようにしましょう。