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いつの間にか顔にできてしまうニキビ、できてしまう前に何とかしたいのはやまやまですが、ニキビは気が付かないうちに炎症がはじまり、できてしまってから気が付くことがほとんどです。

ニキビができたというと、脂っこい食べ物を食べすぎた、糖分をとりすぎた、ストレス、睡眠不足に生理などといった理由が頭に浮かびますが、実は、ニキビができやすい肌というのは、オイリー肌ではなく、むしろ乾燥肌だということはあまり知られていません。

どうしてオイリー肌ではなく、乾燥肌にニキビができやすいのか、そのメカニズムを知れば、ニキビ対策の正しい方法が見えてくるかもしれません。

思春期ニキビは皮脂、大人ニキビは乾燥が原因

思春期にできるニキビは、ニキビのイメージ通り、オイリー肌で皮脂の過剰分泌、その結果として毛穴が詰まるというものです。

しかし、大人になってできるニキビは、この思春期ニキビとは、まったくできる原因が異なります。

大人ニキビの原因は、乾燥による肌のバリア機能低下です。

年齢とともに、肌は潤いを失いがちになります。潤いの十分でない肌は、乾燥肌となり、本来持っているバリア機能を十分に果たすことができません。

すると、肌は自分の身を守るべく、乾燥肌を改善しようと皮脂をどんどん分泌してしまいます。

必要のない皮脂がどんどん分泌されるのですから、当然毛穴の排泄が間に合わず、毛穴が詰まり、雑菌や古い角質が炎症を起こすことになります。

これが、大人ニキビのメカニズムなのです。

つまり、大人ニキビを予防するには、肌本来の潤いを満たし、肌のバリア機能を復元してあげることが最重要課題といえるということです。

乾燥肌は、ニキビ以外にも、さまざまな肌トラブルの原因になります。

大人になってニキビが頻繁にできるということは、自分でも気が付かないうちに乾燥肌になってしまっているという事なのです。

乾燥肌を改善するために、保湿力のあるニキビスキンケアをおススメします。

体の保湿も十分に!保湿を保つ入浴法とは?

ニキビといえば、真っ先に思いつくのが顔のニキビですが、実はニキビができると厄介な部位は顔の他にもたくさんあるのです。

特に、皮脂腺の多く分泌している背中にできる背中ニキビや、汗のたまりやすい部位にできる胸ニキビなど…

こうした面積の広い部位は、入浴時における保湿対策で潤いを逃がさないようにしたいものです。

入浴時の温度は人肌湯温を意識!

入浴する時に、高い湯温は避けましょう。熱いお湯は、潤いを奪いやすいのです。湯面につかっている時は潤っているように感じますが、湯上りは、熱い湯によってバリア効果が破壊されるため、乾燥や、カサつきという感じで現れます。

34度〜36度程度の、いわゆる人肌くらいの湯温が、乾燥せずに顔も体も洗える湯温と心得て入浴しましょう。

天然素材のタオルを使用!

化学繊維のアカスリなどを使用すると、あたかも汚れが落ちたような気分になります。

ですが、汚れと一緒に、大切なバリア機能も落としてしまう事になるでしょう。

そうする事で、いっきに乾燥肌へまっしぐらです。体を洗う時は、綿素材などの天然素材のタオルを利用したいものです。

ボディーソープなどの成分にもこだわりを!

日常使用されているボディーソープなどは、洗浄力が高ければ高いほど、石油系界面活性剤などの成分が多く配合されていることが殆どです。

界面活性剤は、バリア機能さえも破壊してしまう事が多く、乾燥肌へ導いてしまう事も否めません。

こうしたケースを避けるためにも、界面活性剤不使用のボディーソープをセレクトしたり、あまり界面活性剤を使用する事のない石鹸を使用したりする事をお勧めします。

保湿成分配合の入浴剤を使用!

入浴剤は、香りやテクスチャーなどにより、気分良く入浴させてくれる唯一のアイテムといえるでしょう。

少し前までは、有名温泉の成分や、アロマのリラックス効果が期待できそうなアイテムばかりでした。

最近は、肌のバリア機能をしっかり整えてくれる働きのあるセラミド成分配合の入浴剤などがあるため、乾燥肌悩みの人はこうした入浴剤を積極的に利用したいものです。

風呂上がり5分以内にボディクリームなどをつける!

風呂上がりの瞬間は、潤っているように感じるものですが、もし、インナードライ肌になっていたとしたら、数分後には顔や体がツッパリ、乾燥、痒みを引き起こすでしょう。

そうなる前に、セラミド成分などが配合された敏感肌用のボディクリームなどを利用すると、インナードライや乾燥肌が緩和されます。

過剰皮脂分泌抑制ケアから保湿重視のケアへ!

大人になってできるニキビの原因が乾燥肌なのですから、ニキビ改善や予防のスキンケアにおいて、最も重視するべきは、保湿ということになります。

ニキビケア商品を選ぶ際には、ニキビの改善や予防とともに、肌を保湿できる成分が贅沢に配合されているものを選択すると効果的です。

乾燥を防ぐことで、肌は自らを守る事ができるようになり、肌本来の機能を取り戻すことができるようになります。

毛穴は、排泄機関としての役割もしっかりと果たし、老廃物や古い角質の排出を上手くするようになり、皮脂の詰りを予防、そして、雑菌の侵入や増殖を抑えるというバリア機能も充実してくるようになるでしょう。

乾燥肌を改善することで、その後のニキビもできにくくなりますし、ニキビにより色素沈着やクレーターも未然に防ぐことができます。

乾燥肌対策は、ニキビ対策、そして、将来の美肌実現といういくつもの側面を持ち合わせたスキンケアだといえるでしょう。

その乾燥!インナードライ肌かも!?

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私達が、今まで耳にしてきた肌質といえば、「乾燥肌」「混合肌」「脂性肌(オイリー肌)」あたりが思い浮かびますね。

ここ最近はインナードライ肌(内部乾燥肌)という肌質が何かと話題になっているのはご存知でしょうか?

「なんだ、乾燥肌と大差ないじゃない!」なんて思っていると、乾燥対策ケアをいまひとつ間違える事になるでしょう。

インナードライとは、外面は皮脂で潤っているように見えますが、内部は水分のないカラカラ肌という非常にアンバランスな肌状態をいいます。

なぜそのようなバランスの悪い肌になるかは、いろいろな大人事情が関係してきます。

睡眠不足や食生活の乱れ、紫外線など外的刺激を受けたことによるものです。

また、女性の場合、ホルモンバランスの変動がインナードライの大きな要因と考えるひとも少なくありません。

まだまだ、未知なインナードライ肌については、ただ潤すケアだけでなく、内部に水分をしっかり保持させてくれる潤い成分『セラミド』などを補給するのが理想的です。肌の内側で水分をキャッチして離さないようなイメージのケアです。

今までは、乾燥肌にはとにかく角質層を潤すヒアルロン酸などの高濃度保水成分をひたすらつける事で満足していたケアを、セラミド配合のスキンケアに変えたり、追加したりする事で、インナードライ肌を改善させてくれるでしょう。

インナードライは仮面脂質肌といって良いくらい、外面はベタベタして、一瞬、「オイリー肌?」と思う時もある不思議な肌質です。

この現象は、内側の水分がカラカラだから一生懸命、肌を守ろうと防御機能が働き皮脂分泌が盛んになるというシステムです。

私達は、インナードライという、もうひとつの乾燥肌を知らずに、ニキビをひどくさせてしまっているのかもしれません!

まとめ

乾燥肌がニキビの原因になってしまうという事実!ちょっとビックリした人もいるのではないでしょうか?

大人になってからニキビができたら、皮脂を取り去るケアから乾燥対策ケアに切り替えるつもりでいましょう。

また、ニキビは顔だけでなく、面積が広くケアしにくい体にもできやすいという事を念頭に、体の乾燥対策もしながらニキビ予防していく必要があります。

さらに、インナードライという、厄介な肌質対策をすすめる事が、大人ニキビ改善の第一歩です!